笑いを取る“間”は役者全員がうまい芝居運びをしなければ生まれない
いや直前のセリフの役者だけではない。その場にいる役者全員がうまく芝居を運ばなければ、最終的に笑いを取る間は生まれないのだ。
口で言えば簡単で誰でもできるようだが、そうはいかない。大抵の人は喜劇とは「面白い人が面白いことを言う」ものだと思っているからだ。このために数々の「ダメな喜劇」が生まれることになる。
普通なら役者にこのことを演出で教えなければならないが、今回のように喜劇の達人たちが一堂に会すると、何も言わずとも自然にそうなる。ここが素晴らしい。
こんな作業をなかなか口で説明できるものではなく、ましてや分からない役者に言って聞かせることも難しい。
今回見に来てくれた東MAXこと東貴博くんが素晴らしい感想をブログに書いてくれた。
「伊東さんはそこにいるだけで場の空気が面白い。だからってそこにいるだけじゃない」
「役者たちのスキルが本当に凄い。その凄さを感じさせない凄さ。誰一人として厚かましくない」