春の連ドラ「編集者・出版社社員モノ」が7本集中のナゼ
一般的な事務職と違って、何をやっているのかよくわからないけど、なんか面白そうという仕事だから、ありえないようなエピソードもシレッと挟めるし、とんでもない奇人・変人もあの業界ならいそうだと納得される。ジェンダー問題などの時事ネタも無理なく盛り込めるから、脚本家は書きやすいし、演出も細かいことはあまり気にしなくていい。医者や看護師、弁護士が主役だとこうはいかない。いちいち監修がいる。とにかく、掛け合いをテンポよく描ければ、十分楽しませることができるのが編集者ドラマなのである。
それにしても、7本も集中したのは偶然ではない。新型コロナウイルスの影響だという。
「編集部やティールームの打ち合わせシーンなど、スタジオセットでの収録が多いので、ロケが難しいコロナ禍に対応しやすいんです。また、ステイホームで『鬼滅の刃』などコミックスが読まれているのも、編集者が注目される背景にはありそうですね」(番組制作会社ディレクター)