著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

山口洋子が店を閉めて結婚を考えるほど惚れ込んだ野球選手「F」とは誰か

公開日: 更新日:

▼福田信夫 61年入団。実働3年で一軍登板なし。64年現役引退。

▼船山稔雄 61年入団。61年シーズン途中で退団。そのまま現役引退。一軍登板なし。

 明らかに「東の長嶋、西の――と囃された花形エース」ではなかった。しかし、どれだけ捜しても中日ドラゴンズOBの投手で、この時期に在籍したFは彼ら2人だけしかいなかった。無礼を承知で言うなら、銀座で豪遊できるキャリアを収めているとは言い難く、銀座のクラブの人気ママと恋仲になれたとは到底思えない。

 では「F」とは一体誰なのだろう。筆者は、拙著「沢村忠に真空を飛ばせた男」の取材をした4年前、オープン当初から「姫」の常連客だった芸能プロダクション・ホリプロ創業者の堀威夫にただした。すると堀は「アッハッハ」と笑うと、筆者にこう言った。

「そんなの、あの頃の常連だったらみんな知ってる。確かあのとき『しばらく店は畳みます』って言ったんじゃなかったっけ。最初は誰もまともに取り合わなかった。相手のこともうすうす知っていた。直接聞いたわけではなかったけど、いい仲だったのは知っていた。そういう情報はすぐに伝わるでしょう。そしたら本当に店を一度閉めちゃったんだもの。『本気なのかな?』って常連客みんなで口々に言い合ったもんよ」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    初V京都国際の《正体》と《左腕王国の秘密》…野球部“以外”の男子生徒わずか12人

  2. 2

    《古いタイプの指導者》はア然ボー然…大谷の恩師による「甲子園塾」講義の中身

  3. 3

    悠仁さま「進学に向けた勉学の大切な時期」でも続く秋篠宮家と宮内庁の軋轢

  4. 4

    「Snow Man=めめ以外は演技下手」定着のリスク…旧ジャニのマルチ売りに見えてきた限界

  5. 5

    山陰まで及ぶ大阪桐蔭・西谷監督のスカウト活動範囲…《最新車で乗り付けてきた》の声も

  1. 6

    目黒蓮をCMに再起用したコーセーにSnow Manファン大暴走 佐久間大介も別問題でファンに苦言

  2. 7

    吉永小百合(10)「15歳年上のバツイチと、よく一緒になりましたね」会員限定記事

  3. 8

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  4. 9

    麻生太郎「3頭体制」崩壊でいきなり窮地…自民党総裁選でキングメーカーとしても機能せず

  5. 10

    元プロが関わる「チンピラまがい」の関西ボーイズチーム出身者にスカウト要警戒《教育できそうにない》