上皇さまの危機感を無視し「女性宮家」創設をタナ上げした安倍政権の現実離れ

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 自民党内では女性皇族が結婚によって皇籍を離れても、「皇女」という特別職の公務員になっていただいて公務を継承する案が検討されたようだが、これも問題を先送りするだけで、何の解決にもならない。

 結論を先にいえば、「女性宮家」を創設したうえで、皇位継承の範囲を拡大して安定化させるしかないのである。

 上皇さまがビデオメッセージで生前退位のお気持ちを表明されたのは2016年8月のことだった。そして、退位実現のための皇室典範特例法が国会で成立したのは翌年6月。その付帯決議に〈安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題である〉と記している。このままでは皇位継承が絶えるかもしれないから女性宮家の創設を検討してほしいという、上皇さまの危機感を反映したものだろう。

 ところが、法律で定めたうえ、上皇さまの強いご意思だったにもかかわらず、当時の安倍政権は議論を先送りしてしまった。というより無視したのだ。要は、「将来、悠仁さまに男子が生まれなかった時に改めて考えればいい」ということらしい。

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