YOASOBIは令和の「小室ミュージック」今年の賞レースはぶっちぎり!
YOASOBIは19年11月に「夜に駆ける」のミュージックビデオをYouTubeで公開し、ブレーク。“ボカロP”のAyase(27)とikura(21)のユニットで、YouTubeやTikTokなどSNSで人気に火がつき、若者たちが楽曲を機に原案小説を読むという回帰現象も起きている。音楽評論家の冨澤一誠氏がこう言う。
「米津玄師、優里、あいみょんも原曲だけで見ると実は正統派のポップス。YOASOBIは歌詞は小説ベースで世界観がしっかりしていて、弾き語りでも歌えるし、何よりカラオケで歌いやすい。ただ、アレンジが今風で2人の見た目が派手なので、デジタルな次世代感がありますが、非常に受け入れられやすいポップスです。構造は90年代の小室ミュージックと同じ。90年代当時はカラオケボックス全盛、ダンスミュージックで歌いやすく、高音の楽曲を次々とリリースしていました。まさにAyaseとikuraは、小室哲哉と華原朋美の関係で、ikuraの高音ボイスも華原と重なる。実は高音の楽曲は下手な人も下手さが目立たず、カラオケに適しているのです。今は気になればネット視聴で聴けるので“聴く”という行為のハードルが下がり、すぐ数値化できるという利点がある。YOASOBIはこのジャンルのフロンティアで、レコード会社・ソニーのプロデュースが加わり、ずばぬけた存在になっている。このブームはまだ来年まで続くと思います」
ストリーミング系ミュージックの代表格YOASOBIも「令和の小室ミュージック」と理解すれば、オジサンにもわかりやすいかも。