相方にゾッコンほれ込んだ爆笑問題・田中裕二の値踏みしないツッコミ
それだけ仲が良く、分かり合っているからこそ、ムキになりながら小競り合いを始め、思わず笑ってしまう感じが、いかにも爆笑問題だ。
昨年10月の選挙特番「選挙の日2021」(TBS系)で、太田が“暴言”で炎上した際に田中は「やる前から100%確信していました。見て、その通りでした」(TBS系「サンデー・ジャポン」21年11月7日)と語り、「田中がいれば」という声には、いても関係なかったと言う。
ビートたけしが好きだった田中は「先輩だろうがなんだろうが、政治家だろうがなんだろうが(太田が)ガンガン行くのは、俺ももともとそういうの好きだったから」(テレビ東京系「あちこちオードリー」21年12月30日)とも発言。表向きはツッコんで静止させているように見えるが、むしろ心の中では「行け行け、もっと行けるだろ、おまえ」とトスを上げてしまうのが田中なのだ。
ハライチの岩井は、田中のスゴさを「ボケを評価することがない」(太田出版「Quick Japan」vol.156=21年6月24日発売)と評している。時にツッコミはボケを値踏みし、このボケにツッコむと巻き込まれて自分が損をすると判断して、ダメ出ししたり、スカシたりすることがある。けれど、田中は太田のどんな小ボケにもそうはせず、「心中」している。その理由を岩井はこう分析している。
「田中さんが太田さんにゾッコンだからなんでしょうね」(同前)