フジテレビに激震! 常態化していたパワハラ体質、スタッフを追い詰めた“天皇”チーフPの存在

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 フジテレビの情報バラエティー番組「ポップUP!」のスタッフが、チーフプロデューサーからパワハラを受け、2度も自殺を図ったと「週刊文春」が報じている。

 記事によれば、パワハラ疑惑がもたれているのはチーフプロデューサーX氏。X氏は、同い年のアシスタントプロデューサーで、同番組を担当する制作会社社員のA氏に対し、お菓子を買いに行かせたり、「全然働かないから、仕事振ってもいいよ」と女性スタッフに言って、笑いを取ろうとしたり、帰宅しようとするA氏に「仕事もろくにしてないのに帰るの?」などの暴言を浴びせていたという。

 A氏は、5月12日の夜、番組表の件でX氏から叱責されたことを気に病み、70錠以上の薬を飲み、自殺を図った。5月22日にも同様に自殺を図り、救急車で搬送された。2日後に退院したが、現在は休職中という。

 同誌に対し、A氏はパワハラや自殺未遂の事実を認めたが、フジテレビ側は、「当時の状況など詳細を確認しているところです」と回答している。

■旧華族の出身

 事件を受け、局内では聞き取り調査が行われたという。記事がすべて事実なら、今どき、これほど露骨なパワハラが横行する社風に驚くが、さるフジテレビ関係者はこう話す。

「X氏は旧華族の出自で、スタッフから陰で“天皇”と呼ばれていたようですが、今でも、テレビ局の一部にはこの手のプロデューサーはいます。予算も人事権も握り、自分が絶対権力者になったかのように勘違いしてしまうんです。下の人間には横柄で、上にはこびへつらうような人種で、見ていてイヤになります」

 X氏は編成畑が長く、2019年に情報制作局に異動。「とくダネ!」「めざまし8」などを担当し、4月スタートの「ポップUP!」に立ち上げから関わり、前任者の体調不良により、チーフプロデューサーに就任していたという。

「プロデューサーが起こす“3大悪”は、横領、セクハラ、パワハラです。今どきはテレビ局も金の流れには目を光らせていて、制作会社に露骨にキックバックを要求するとすぐバレるので、制作会社が自社の名義で口座を作り、そこのキャッシュカードを渡すなどやり方が狡猾になっている。セクハラは、スタッフの女性に手を出す例などは枚挙にいとまがない。そして一番の問題はX氏が疑惑を持たれているように、制作会社など立場の弱い人間へのパワハラです」(前出のフジテレビ関係者)

 別のキー局関係者は呆れてこう付け加える。

「今、テレビ局で一番やっちゃいけないことが制作会社イジメです。これはもう完全にアウトでしょう。こんなやからを野放しにしているからフジテレビはダメになるんです」

■新入社員時代には「視聴者に夢を与えることができたら最高」と

 8日、「文春オンライン」に記事が配信されると、フジは同日、番組の全スタッフを集め、X氏を実務から外し、チーフプロデューサーは当面の間、情報企画開発部長が代行すると説明したと文春が続報を出した。

「ポップUP!」は、前番組「バイキングMORE」に比べ、スタッフの数が3分の2に減らされ、労働環境は悪化。一方、視聴率は大苦戦していたという。

 日刊ゲンダイが入手したX氏の新人社員時代の自己紹介では「視聴者たちに潤いや元気や生きていく勇気・希望など何らかの影響を、夢を与えることができたら最高だね」とつづっていたが、おこがましい限りである。

 日刊ゲンダイの問い合わせに、フジテレビは「制作に関する詳細はお答えしておりません」(広報部)と回答。港浩一新社長就任直前に、またもお台場は激震だ。

今度フジ社員が大麻所持容疑で逮捕

 そのフジテレビの編成制作局に所属する社員の小林正彦容疑者(38)が8日午後、東京都江東区内で乾燥大麻約80グラムを所持した大麻取締法違反容疑で逮捕されていたことが明らかになった。小林容疑者は容疑を認めているという。

 フジテレビは「社員が逮捕されたことは誠に遺憾。司法の判断を踏まえて厳正に対処する」とコメントしているが、編成制作局といえばテレビ局の中枢部門である。チーフプロデューサーのパワハラに続いて大麻所持と不祥事が続発するフジテレビ。

 コンプライアンス意識のかけらもなく、組織が内部から腐りきっているというしかない。

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