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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

大喜利でチヤホヤされても…渋谷凪咲はブレずに自分の正義を貫く

公開日: 更新日:

 もともと、NMB48お笑い部分を担っていた彼女は2017年に「R-1ぐらんぷり」に挑戦。3回戦まで進出する善戦を見せるが、本人は「嫌な記憶すぎて覚えてない」という(テレビ東京系「あちこちオードリー」2022年5月4日)。

「ファンの皆さんは何でも笑ってくれる。ファンじゃない目線で見られた時にこんなに冷たい目線になるんだ」「アイドルってこんなに甘やかされて育てられてるんだ」と気づき、作家が作ったネタでも自分の責任になってしまうことが余計に悔しく、「自分の力で戦っていこう」「一人でやっていく覚悟がついた」(同前)と大きな転機となった。

 そこで「尊敬する芸人を見て学ぼう」と考え、その翌年から関西のバラエティーで大活躍。「トリニクって何の肉!?」(テレビ朝日系)でクイズが分からず、自分なりに導き出した考えで答えていた。すると、大喜利のようになり、迷回答を連発していたのが川島の目に留まったのだ。

 もはや「アイドル」という肩書が不要なくらいの活躍だが、「私はアイドルっていうのがあったから今の自分があるから、どんだけ忙しかったり、こっちでもてはやされたとしても、ここ(アイドル)でブレたら絶対にすぐもてはやされなくなる」とまったくブレない(テレビ朝日系「~凪咲と芸人~マッチング」22年3月23日)。

「変に群れたりとかいろんなとこに行ってしまったら、流されて皆と同じふうになってしまうから、自分の正義を貫いてやらないと終わるなって」(同前)と、どこまでも芯の強さを見せる彼女の快進撃はしばらく続きそうだ。

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