ジェンダーギャップ指数120位を体現する日本の「女子アナ」の不条理
“美人女子アナ”という肩書はセレブ男性の心を揺さぶる威力を持ってしまった。これも、そもそもいまだに強力な影響力を持つテレビメディアが与えてしまった幻想なのかもしれない。
そんな“美人女子アナ”も旬を過ぎたなどと(無礼にも)見なされる時期がやってくる。“30歳女子アナ限界説”などというものが囁かれるくらい、よほどの美貌とメイン司会との深い絆とMCとしてのスキルなどがあれば、ある程度の年齢でもテレビ出演が可能だが、なんの根拠もなく「女子アナMCのチェンジ」が言い渡される。全く“合理性”などなく、“なんとなく”プロデューサーやディレクターや局幹部の合議によって決められるのである。ましてや、当該の女子アナが婚約・結婚・妊娠となるとそれは司会更迭の格好のキッカケになる。
2人の子供を産み育てながら活躍する日テレの鈴江奈々さんや、いったん結婚しフジテレビを辞め米国に渡った“元・ひょうきんアナ”の長野智子さんのようにニューヨーク大学でジャーナリズムの勉強をして今や報道キャスターになった方もいる。これは相当な努力のなせる業だと思う。