五輪も仕切る電通は今や「国家なり」 長くタブー視してきたメディアが“政商”に変えた

公開日: 更新日:

 東京に五輪を持ってくるためにIOC委員たちに札束をばらまき、組織委員会ができると、高橋や森喜朗をはじめ政治家や電通が五輪利権を食い漁っていた「腐敗の構図」が見えてくる。

 参院選が終わってから高橋を逮捕するなど、東京地検の弱腰が気になるが、徹底的に捜査すれば、森や自民党議員だけではなく、安倍元首相の名も浮上してくるかもしれない。もちろん、東京五輪を実質的に取り仕切っていた“政商”電通も無傷ではいられないはずである。

 私が講談社に入ったのは1970年。当時マスコミには菊(天皇)と鶴(創価学会)と電通タブーがあるといわれていた。月刊誌のプラン会議で私は何度も「電通のタブーを斬る」的な企画を出したが、編集長は一顧だにしなかった。広告担当の連中は、自ら広告取りに歩かず、電通の人間と飲んで「広告をお願いします」と揉み手をするのが仕事だった。新聞やテレビも同様だったのだろう。

 記憶をたどってみても、新聞、テレビにはできないタブーを追及するのが役割だと公言している週刊誌だが、電通社員のセクハラや麻薬所持などの不祥事についての報道は山ほどあったが、電通の危険な体質に真っ向から切り込んだ特集は思い浮かばない。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議