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松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

dj honda本人に訊いてみた いつも何かに怒っていた若き日を今どう思うか

公開日: 更新日:

 先週、クラブイベントで来京した彼と数年ぶりにサシノミした(写真)。出会ったころは20代の2人も、現在50代。いつも何かに怒っていた若き日を今どう思うか訊いてみた。

あのころは、自分のやりたいことが好きにやれない状況に対してイライラしていた」と、あっさり認めたhonda。さらに告白は続く。

「でも、ソニーミュージックと大きな契約を結んでも気持ちは収まらなくてね。むしろ怒りはデカくなるばかり。日本からニューヨークのスタジオまでやって来たスタッフに『俺のアルバムの制作費使って観光旅行か』なんてヒドいこと言ってたもん」

 ぼくは訊いた。怒りを絶やさないよう、あえて自分をそう仕向けていたところもあるんじゃないか。怒りこそが創作活動の燃料だと知っていて。

「いやいやいや」と右手を振って、hondaはきっぱり否定した。

「はるばる日本から来てくれたスタッフに、そんな怒り方しちゃダメっしょ。俺がバカだっただけ。若すぎた」

 目の前には柔和な笑顔がある。今のhondaが怒りをため込んでいるようには、とても見えない。では、今なおペースダウンすることのない音楽制作の原動力はなんだろう?

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