「掛け声指南」主人公をタイ人にしたのは、日本で働く外国人を愛情持って描けないかと思ったから

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「掛け声指南」を古典派の精鋭、柳家三三が演じるのを聴いたが、大いに笑った。他の落語家が演じてもよく受けるのは、作品に力があるからであろう。

「また円丈師匠の話になりますが、師匠の作品を後輩たちがやってもよく受けるんですね。僕も『遥かなるたぬきうどん』をやらせてもらってます。師匠の作品の中に、『横松和平』というのがあって、これは久米さんがキャスターを務めていた『ニュースステーション』の中で、作家の立松和平さんがやってたリポートのパロディーなんです。そのことを久米さんに話したら面白がって、言ってました。『円丈さんて、独りで闘ってた人だよね』って。まさしく、その通りの師匠です」

 2003年、円丈チルドレンといわれる昇太、白鳥、喬太郎、彦いちで、SWA(創作話芸アソシエーション)が結成された。彦いちの創作意欲に拍車がかかった。

「同じテーマでそれぞれが創った落語を、皆で批評し合って手直しする作業がとっても勉強になってます。昨年のSWA公演は、『秘密』がテーマでした。秘密についての4人のアプローチに個性が表れて面白かったですね。今回(30日まで新宿シアタートップスで開催)はどんなテーマでどんな噺ができるか、乞うご期待です」 (つづく)

(聞き手・吉川潮)

■SWAクリエイティブツアー公演(27日から30日まで新宿シアタートップス) ※出演=林家彦いち、三遊亭白鳥、春風亭昇太、柳家喬太郎。当日券あり。

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