進化する子役「100年史」…美空ひばりから杉田かおる、安達祐実、芦田愛菜まで
子役は自己主張する自立した存在に変わり始めた
子役のイメージが大きく変わるのは1980年代後半である。同じアイドル的子役でも、後藤久美子や宮沢りえのような生意気さが魅力の子役が一世を風靡するようになった。2人は美少女ブームを牽引するとともに、自分の意見を率直にぶつけて大人と対等に渡り合った。子役は「子どもらしい従順な存在」から「自己主張する自立した存在」へと変わり始めた。
ドラマのなかで、同じく自己主張する子どもを演じたのが安達祐実である。大ヒットした主演ドラマ「家なき子」(1994年)で、彼女は次から次へと困難に直面しながらもたくましく生き抜く少女・相沢すずを見事に演じ切った。そんなすずの強さを表現したセリフ「同情するなら金をくれ!」は強烈なインパクトで流行語にもなった。