女性コンビ「爛々」は粗削りでネタも稚拙だが“雰囲気”を持っていた
ちょっと変わったコンビの組み方ですが、初めて爛々のネタを見た時に「粗削りで、ネタも稚拙」でしたが、そんなこと以上に私が一番大切に思っている“雰囲気”を持っていたので「いける!」と思って自分の選抜クラスに選びました。
コンビを組んだのがその期の「首席」を決める大ライブの2カ月前にもかかわらず、200組を超える中、元気いっぱいの漫才で勝ち上がり、誰もが「優勝は爛々」と思うほど期待され、決勝戦に駒を進めました。ところが中途半端なコントで結果は準優勝に終わりました。その時、審査員をしていた私は講評で「お客さん全員が漫才を期待してたのになんでコントやったん?」と聞くと大国ちゃんが泣きながら「もうネタがなかったんです!」という返事に会場は大爆笑。続けて「(コンビを組んで2カ月しかたってないので)まさか決勝までこられるとは思ってもいなかったので……悔しいです」と泣き崩れて客席から拍手を浴びていました。
それから5年……。さまざまなパターンのネタを試して、お互い気が強いのでぶつかっては「もうやってられへんわ~!」ということも何度もあったようですが、22年には「THE W」の決勝までこぎつけました。