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児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

台湾エンタメが強くなったワケ(3)ドラマ「選挙の人々」は#MeToo運動のきっかけとなった

公開日: 更新日:

■台湾の蔡英文前総統はすぐさま謝罪

選挙の人々」は熱い選挙模様だけでなく、セクハラや性の問題も描いている。配信が始まると、翌月には与党の民主進歩党で働いていた女性スタッフが過去に受けたセクハラを告発した。蔡英文前総統(写真)はすぐさま謝罪し、ジェンダー平等法改革法案が提出された。

 この問題は野党にも飛び火し、その後は韓国と同じだ。ほぼ毎日のように芸能人や著名人の名前が上がり、自殺を図ったタレントがいれば、芸能界引退を発表した俳優もいる。

 2020年にNHKで放送された日台共同制作ドラマ「路(ルウ)~台湾エクスプレス~」で波瑠の相手役だった歌手で俳優のアーロン(炎亜綸)も台湾#Me Tooで告発された一人だ。被害を訴えたのは男性インフルエンサーだが、彼がまだ未成年の頃にアーロンから性暴力を受けた上、無断で動画を撮影されたというのだ。このインフルエンサーは記者会見を行ったが、その会見場に突然、アーロンが登場。涙ながらに謝罪したが、動揺するインフルエンサーの痛々しい姿も報道された。その後、アーロンは起訴されている。

 一連の出来事はなんとも生々しく、もはやドラマ「選挙の人々」が完全に置いていかれた感が否めない。 (つづく)

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