変わるグラビア業界の勢力図 老舗の大手事務所は破産、新興勢力が躍進

公開日: 更新日:

自己プロデュース能力+SNS戦略

 さるグラビア業界関係者は「芸人や女優などの芸能事務所からの独立が相次ぐ中、グラビア業界も変わりつつあります」としてこう語る。

「かつては事務所のマネジャーがテレビ、ラジオに営業をかけて仕事を取ることが中心でしたが、今は、インスタやXの数字を見て、プロデューサー側からオファーするケースも増えています。それゆえ、自己プロデュースがうまいグラビアアイドルが活躍している印象があります。えなこや東雲うみといった子たちが、YouTubeやインスタ、Xなどを駆使してファンを囲い込んでいるのに対し、古豪の事務所はタレント独自の自己プロデュース力が乏しく、売れる子がなかなか出にくくなっているのではないでしょうか」

 別のグラビア雑誌関係者も口を揃える。

「今は、SNSのフォロワー数は絶対的な指標です。『自己プロデュース能力』は必須ですよ。何を投稿して、何を投稿しないか、マネジャーがいたとしても逐一、そこまでのフォローはできません。編集長に撮影の許可を取るのもSNSのフォロワー数が決め手となる。そもそも某グラビア事務所は、街頭でのスカウトは一切せず、ビジュアルがよくてSNSでの発信力がある子を一日中ネットで探している専門部隊がいると聞きます」

「自己プロデュース能力」に加えて、さらに事務所ぐるみの巧みなSNS戦略があるという。

「例えば、ゼロイチファミリアやPPEのような新興のところは、“ユニット売り”というか“互助会システム”みたいなものができあがっていて、ひとりが雑誌の表紙になってSNSでそれを発信すると、他のタレントがそれをバーッと拡散するんですよ。それでどんどんバズらせて、グラビア周りをチェックしているファン、業界関係者の多くを巻き込んでいくわけです。タレントの個人プレーじゃないんですよ」(グラビア雑誌関係者)

 前出の業界関係者はこう付け加える。

「最近では、元テレビ東京アナウンサーの森香澄が所属した『seju』などに代表されるIT系の会社がタレント部門をつくり、活躍させています。グラビアアイドルも、どこの事務所がこれからの時代に合っているのか、見極めて事務所選びをしているのではないでしょうか」

 可愛くてスタイルがいいだけではダメ。グラビア業界も今どきは、ご多分に漏れず、SNS戦略が不可欠というわけだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  2. 2

    中居正広の騒動拡大で木村拓哉ファンから聞こえるホンネ…「キムタクと他の4人、大きな差が付いたねぇ」などの声相次ぐ

  3. 3

    木村拓哉は《SMAPで一番まとも》中居正広の大炎上と年末年始特番での好印象で評価逆転

  4. 4

    中居謝罪も“アテンド疑惑”フジテレビに苦情殺到…「会見すべき」視聴者の声に同社の回答は?

  5. 5

    中居正広9000万円女性トラブル“上納疑惑”否定できず…視聴者を置き去りにするフジテレビの大罪

  1. 6

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  2. 7

    フジテレビは中居正広で“緊急事態”に…清野菜名“月9”初主演作はNHKのノンフィクション番組が「渡りに船」になりそう

  3. 8

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  4. 9

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース