酒でわだかまり氷解 江木俊夫語るフォーリーブス再結成秘話
ター坊(青山孝史)とおりも(政夫)さんは中野に住んでいて、高田馬場にター坊が知っているスナックがあるというので、そこを夕方から貸し切って飲んだ。話が外に漏れないように、4人とお酒を作るボーイさんの5人だけで。
わだかまりがあったのは僕が一番かな。3人に申し訳ないと思ってたから。解散した時、僕だけ翌日の9月1日から小林旭さんの大阪・新歌舞伎座の舞台の仕事が決まっていた。ラストステージではジャニー(喜多川)さんやメリー(喜多川)さんも登壇して、みんな号泣したのに、僕だけその夜の汽車で大阪に移動、翌日はカツラをつけて「冗談じゃないよ」ってミエを切っていたんだから。当然「頑張れよ」とは言われないし、お花も届かない。
メンバーは放心状態の中、僕だけ次の仕事に動いたことに、「なんだよアイツ」とずっとイラついたんですよ。それに「再結成も絶対やらない」と言っていたのが僕。なのにどんどん話が進んで再結成することになってレッスンだけやっていた。みんなモヤモヤしていたと思います。
だから、その夜は飲みました。僕は焼酎で、吉四六を3本あけたかな。公ちゃんはひたすらビールを飲み続けた。ター坊はスコッチのストレート一本やり。