「フライデー襲撃」の取り調べ後は大報道陣に取り囲まれ…
一堂に集められた我々の前には大塚警察署の署長(だったと思う)が威風堂々と立っていた。そして署長はおもむろにおっしゃったのだった。
「軍団のみなさん、取り調べにご協力ありがとうございました。これで署でみなさんにしていただくことはすべて終了しました。この後は署を後にしていただきます。車などの手配はすでにされているようですが、それまで1つだけお願いといいますか……現在、みなさんの写真を撮ろうと署の周辺はマスコミ各社がヘリコプターを飛ばしてまして(なるほどさっきからバリバリと聞こえていたのはヘリコプターだったのか)、スタンバイしている状況です。そこで署を出るまでは決して写真を撮られることのないように、注意をしてください!! ましてや署内にいる間にそんな写真でも撮られたら我が署の……」
と署長の言葉が終わらないうちに、軍団は集団コントのように、制止する警察署員たちを押しのけ、全員が窓に向かい、強引に窓をこじ開け、上空のヘリコプターに向かって手を振ろうとしたのだった。
さすがに体力芸を得意としている我がたけし軍団でも、日夜、武術で鍛えている警察の方々の筋骨隆々の肉体をはじき飛ばすことはできず、窓の寸前で、ヘリコプターからの写真撮影を断念せざるを得なかったのだった。
しかし、いよいよ大塚署を出るその瞬間は刻一刻と近づいていた……。
=つづく