「アダルトビデオは絶滅危機」…村西とおる監督がAV新法改正イベントで怒りの街頭演説!

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「業界の声が反映されないまま成立した法律」女優が涙の訴え

 登壇した元AV女優の範田紗々や現役女優の綾瀬麻衣子らも、現実と乖離した新法がどれだけ業界と女優を苦しめているかを涙ながらに訴えた。 同じく現役AV女優の佐々木咲和は涙で声をつまらせながらこう語った。

「私は自ら望んでこの業界に入ったので、胸を張ってやっています。大好きな世界なんです。でも、来月も仕事ができなくて本当に困っています。この法律ができて、どれだけ苦しい思いをしているか。そういう子もたくさんいるってことをわかってほしい。私たちには何も聞き取りもなく、業界の声が反映されないまま成立した法律です。どうかみなさまの力を貸してください」

 演説会後に囲み取材を受けた「AV産業の適正化を考える会」の発起人で、AV監督で作家の二村ヒトシは、「AV業界は差別されている業界だったことは事実です。だから女性はみんな被害者で、男はみんなヤクザなんだろうと、全く理解がないままこの法律が進んでしまった。しかし、世界的な標準で考えると、セックスワークを選ぶ権利やポルノに出演する権利は当然あって、我々はそのために声を上げている。僕らはちゃんと合法的にやっているので、女優さんたちの誇りを守りたいという気持ちです。今回、村西監督に力を貸していただいて本当にうれしく思います」と語った。

 同会は“AV業界をよりよくしたい、被害者は絶対に出さない、働く出演者がより働きやすい環境に変えたい、日本のAV文化を長く守りたい”との思いから「AV新法」改正の訴えを続けている。

 村西監督は語る。

「議員の人たちはみんな勉強不足で現場の実態を把握していないんですよ。自分の利権のことしか考えてないからAVになんて興味がない。AV業界は利権を提供しないから打たれやすいんです。でも、これは業界だけの問題じゃない。世の中、順風満帆な人生を送っている人ばかりじゃない。ささやかな人生を送っている人たちにとって、AVはひとときのオアシス、命の洗濯、ひとつの生きがいですよ。それを奪うなと言いたいんですよ」

 キャパ100人ほどの会場は立ち見が出るほどの熱気に包まれ、急きょ、2回目の演説会が行われることに。「AVがなくなることなんてないだろう」と高をくくっていた人たちにも強烈なメッセージを発したイベントとなった。

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