正しくグチって憂さを晴らす

公開日: 更新日:

「グチる」というと、とりわけ男性は「女々しい」とか「みっともない」といったイメージを抱き、敬遠しがちです。でも、信頼できる人や自分を大切に思ってくれる人に「心の憂さ」を聞いてもらうことは、カウンセリングに通じるケア効果があります。

 ただし、賢く上手にグチることが大切になります。まず、怒りの対象とはできるだけ無関係な相手に話すのがベストです。よく同じ会社の同僚にグチる人がいますが、これは危険です。産業医としてよく遭遇するのが、本人は上司や会社の体制について軽くグチったつもりでも、回りまわって人事部や経営者の耳に入り、“造反分子”として認定されてしまうケースです。そうなると非常に厄介なので、できるだけ怒りの対象とは別世界に所属している人を選びましょう。

 そして、必ず相手の都合を事前に確かめます。「ちょっと30分ほど話を聞いてもらっていい?」などと時間のリミットも決めておくのがいいでしょう。ネガティブな話は聞く側も負担になるので、長くても30分程度で収めましょう。

 また、グチっている中で相手が何か助言をくれるかもしれません。その助言がピント外れでも、「ありがとう。参考にするよ」と受け取ってください。間違っても「それは無理」などと反論しないこと。相手はプロのカウンセラーではないので助言は期待せず、「共感して聞いてもらうこと」を目的としてください。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…