なぜ退屈するとあくびが出るのか
長~い会議の最中、あくびを必死でこらえる……なんてことありますよね。でも、退屈するとあくびが出るのはなぜでしょう?
「あくびは深呼吸の一種。大きく口を開けて深く呼吸をすることで、脳内の酸素量を増やす働きがあります」
こう語るのは、池袋大谷クリニック・大谷義夫院長。あくびの原因や役割はまだ完全に解明されていませんが、医学的に有力な仮説はあるといいます。
「あくびが出るのは、脳内の酸素量を増やして思考をはっきりさせるためだといわれています。退屈な時は脳が休止状態に陥っていて、意識が低下しています。そんな役立たずの脳を覚醒させるための生理的な防御反応。それがあくびだと考えられるのです」
退屈な時の脳の状態は、眠いときとほぼ同じ。どちらの場合も、お休みモードの脳を目覚めさせるためにあくびが出るのです。
「もうひとつ、口を大きく開けるとあごや手足の筋肉に力が入ります。筋肉の緊張は脳に刺激として伝わり、脳を覚醒させます。そのためにあくびが出るという説もあります」