【睾丸損傷】“打撃”で激痛が走ると男性が飛び跳ねる理由
女性には理解してもらえない痛みに、睾丸(精巣)の打撲があります。男性の急所は「目」と「金タマ」と言われますが、どちらも神経と直接つながっているため軽い衝撃で激痛を伴うのです。それだけ大事な器官といえるわけです。
睾丸は大事な器官なのに体内でなく体表にぶら下がっています。もともと胎児のときには腎臓の近くにあるのですが、成長とともに陰嚢(いんのう)へ下降してくるのです。それは睾丸で作られる精子が熱に弱いから。シワシワの陰嚢にはラジエーターの役割があり、精子にとって最適な約33度に保たれています。
そのような理由から、ボールが当たる、蹴られる、自転車のサドルで強打する……などの事故がよく起こります。男性なら誰も経験していると思いますが、睾丸を強打したときに「ぴょんぴょん跳ねる」行為をしませんか? 何のためにやるのでしょう。それは「睾丸脱出症」という外傷を防ぐためです。
胎児のときに睾丸が陰嚢に下りてくるときには、太ももの付け根にあるソケイ管を通ってきます。通常、ソケイ管は閉じてしまいます。しかし、睾丸に強い圧力が加わると、ソケイ管など弱い組織を通って、睾丸が陰嚢の外に飛び出てしまうことがあるのです。それで睾丸を陰嚢内に下ろす処置として、ぴょんぴょん跳ねるのです。しかし、どれだけの効果があるのかは分かりません。