陰茎のしこり「痛み」も「かゆみ」もないのは同じだが…
普段じっくりと自分のペニスを観察することはないかもしれません。しかし、セックスやマスターベーションのときは勃起しているので自身の形状はよくお分かりだと思います。そんなとき「おや」と、ペニスにできた“しこり”に気づく人がいます。その多くは「性病ではないか」と疑い、大騒ぎの末に受診することになります。
ペニスにしこりができる病気は、性感染症では「梅毒」が代表的です。しかし、性感染症でない「陰茎硬化性リンパ管炎」という良性の病気もあります。どちらも痛みもかゆみもありません。
まぎらわしいですが、梅毒のしこりの場合は「初期硬結(こうけつ)」といって赤く腫れたように硬く盛り上がり、やがて中心部に潰瘍を形成して「硬性下疳(げかん)」という状態になります。
一方、陰茎硬化性リンパ管炎のしこりは赤くはならず、皮膚や粘膜がそのまま盛り上がったような見た目をしています。触るとコリコリしています。よくできる部位は、陰茎包皮内や陰茎本体、冠状溝(カリの部分)ですが、まれに亀頭部や陰嚢(いんのう)内にできることもあります。