病気が隠れているケースはごくわずか 子供の便秘の原因は
小児科医に「便秘」の相談に来る親御さんは増えています。定義として、3~5日以上うんちが出ないお子さんは便秘といえます。お腹の中に病気が隠れているのはごくわずか。原因の大半は入学・入園など環境の変化や、急に寒くなる今の時季など気候の変化が関係してきます。自律神経のバランスが乱れることで、腸の動きが鈍くなるのです。これが便秘のはじまりと考えられます。
うんちがたまっているということは、水分だけが体内に吸収されて、残った硬いうんちがお腹の中にたまっている状態と考えられます。とくに子どもは肛門も小さいので、出すのもひと苦労。痛ければいきむのもやめてしまい、排便を怖いと思ってしまいます。それでうんちをしたがらなくなる。この悪循環を断ち切っていくことが大事なのです。
親御さんは「お薬を使わせてください」と言って相談に来られますが、できれば来院前に見直してほしいことがあります。ひとつは水分を取ること。目安としては体重10キロのお子さんで1日1リットル取らせてください。次に適切な運動です。平日は学校や幼稚園などで遊んでいると思いますので、休みの日も体を動かす習慣をつけてほしいです。