「いきなり!ステーキ」株主優待再開で復活の兆し 出遅れた海外展開が伸びしろになる可能性
■100円割れが続いた株価
「売り上げは20年が310億円、21年が189億円と大幅に激減。営業利益も20年は40億円超、21年は14億円と巨額赤字を計上しました。22年には創業者の一瀬邦夫氏が引責辞任し、長男の健作氏が社長に就任してからメニューや販促でさまざまな施策を講じていますが、コロナ禍もあって業績が上向く気配がなかなか感じられませんでした。株価はペッパーランチの売却やワラントによる資金調達で希薄化し、18年10月30日につけた8230円を頂点に、現在は100円を割る状況が続いていました」(経済ジャーナリスト)
24年12月期は、売上高138.5億円、営業利益1900万円、純利益7400万円の赤字という着地予想。業績回復の緒にようやくついたという印象で、業績が急回復している他の外食チェーンに比べるとかなり見劣りしている。
「インフレによる値上げの影響があるものの、コロナが明けて客足が戻り、インバウンド(訪日客)の復活のほか円安が海外展開の追い風となり、サイゼリヤやゼンショーをはじめとする他の大手外食チェーンは好業績を叩き出しています。いきなり!ステーキは現在アジア圏に4店舗と海外展開が出遅れていますが、今後、東南アジアで20店舗ほどの出店計画があるように今後の伸びに期待したいところです」(経済ジャーナリスト)
一時は瀕死の状態だった同社が完全復活をする日は来るのか。