五輪アスリートに教員特別免許…文科省の取り組みに怒りと批判の声が上がるワケ
さらに《なぜオリンピック選手が対象になるのか》《五輪に出場した国会議員を見てもロクな人がいないではないか》との意見も目立つ。最近起きた政治家の醜聞を見ても、元オリンピック選手の肩書きを持つ人物の不祥事が後を絶たないからだ。
■元アスリート政治家はワルばかり
例えば、選挙区内の有権者に対する違法寄付や、派閥の政治資金パーティーからの裏金1714万円の一部を収支報告書に記載しなかった疑いで公選法違反と政治資金規正法違反の罪で罰金100万円、公民権停止3年の略式命令を受けた堀井学前衆院議員(52)=有罪確定=は1994年のリレハンメル冬季五輪スピードスケート男子500メートルの銅メダリストだ。
そして、その堀井氏を政治家の道に勧誘した92年のアルベールビル冬季五輪スピードスケート女子1500メートル銅メダルリストの橋本聖子元五輪相(59)もまた裏金2057万円を受け取っていたとして、参院の政治倫理審査会(政倫審)で説明を求められた。
このほか、東京五輪誘致活動の際、官房機密費(内閣官房報償費)を使って国際オリンピック委員会(IOC)の委員全員に「20万円のアルバムを渡した」と暴露した石川県の馳浩知事(63)。IOCの倫理規定違反にも問われかねない問題として国会でも大騒ぎとなったが、馳氏は84年のロサンゼルス五輪レスリング代表だ。