五輪アスリートに教員特別免許…文科省の取り組みに怒りと批判の声が上がるワケ
《愚策極まりない》《そうじゃなくて現職の待遇を良くすることが先だ》
ニュースが報じられた途端、ネット上で否定的な見方が広がった。文部科学省がオリンピックなどへの出場経験があるアスリートについて教員免許がなくても採用するよう求める取り組みを始めた、などと報じられたためだ。
同省は高い専門性を持つ外部人材で教員免許がない人に「特別免許状」を出して採用するよう自治体に促していて、盛山正仁文科相(70)は「その舞台に立つだけの経験や努力は児童、生徒や先生にとってもプラスの効果がある」として五輪出場経験のあるアスリートなども対象に広げる方向性に理解を求めている。
だが、SNS上では批判的な投稿が少なくない。そもそも「免許」は一般に禁止・制限されている行為を行政機関が特定の人に対して許可したり、特別に権利や地位を与えたりすることだ。それが「不要」になるのであれば「免許」自体の仕組みも必要なくなってしまうだろう。極論すれば「何となく運転が上手そうだ」との理由で自動車運転免許を与えるようなものだ。