著者のコラム一覧
内田正治タクシードライバー

1951年埼玉県生まれ。大学卒業後、家業の日用品、雑貨の卸会社の専務に。しかし、50歳のときに会社は倒産。妻とも離婚。両親を養うためにタクシードライバーに。1日300キロ走行の日々がはじまった。「タクシードライバーぐるぐる日記」(三五館シンシャ)がベストセラーに。

(36)タクシーを喫煙所代わりにしたお客がいた 愛煙家の気持ちもわかりますが…

公開日: 更新日:

■「マイ灰皿持っているから」

 こんなこともあった。真冬の深夜、浅草で「柏まで」とうれしいロングのお客。ところが喜びもつかの間「高速道路に入ったらたばこ吸わせて。マイ灰皿持っているから」と困った注文。「少し窓を開けていただければ」と受け入れて、帰りは窓を全開にして寒風に耐えながら戻った。

 私はたばこを吸わないからわからないが、世の中には、たばこを吸うために必死の人が数多くいる。以前、路上喫煙が禁止になった頃、クルマに乗り込んでくるなり「メーター入れてもいいから走らないで。一服終えたら降りるから」とタクシーを喫煙所代わりにするお客もいた。もちろんワンメーターで降りていったが本当に高いたばこ代だ。私にはわからないが、ニコチンの魔力はすさまじいようだ。

「非喫煙者よりも税金を払っている」「じゃあ、排ガスはどうなんだ」という喫煙者の言い分もあるが、私のような非喫煙者にとって、たばこの臭いはかなり不快なものだ。タクシーの中はもちろん、喫煙所以外での喫煙については、非喫煙者の「ダメよ」には、喫煙者は「仰せの通り」と応えるのがマナーというものだと思うのだが……。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…