高額な医療費が無駄になる! 「ネコ風邪」を症状だけで決めつける獣医師にご用心

公開日: 更新日:

 残念ながら、お腹が動いていないことが主因ですから、ネコ風邪ではありません。薬はもちろんうまく飲めず、吸収されません。3万円ほどの医療費はムダです。

 18歳と高齢のネコちゃんでも同様のことがありました。お腹の動きが悪くなって便の停滞やガスの貯留がある一方、鼻水などの風邪っぽい症状も認められました。お腹の動きをよくする治療を継続しようとしたところ、休診日に食欲不振を心配された飼い主さんが別の病院を受診。同様に“ネコ風邪”と誤診されて、フルコースの検査を受けていました。そのときの医療費は5万円ほどですが、当然、抗生物質などの薬ではよくなりません。

 私から見ると、フルコースの検査は無理やり感が強いですが、その心理を裏読みすれば、検査のどこかに陽性反応が得られれば、それが“ネコ風邪”の治療と薬の処方を正当化する“根拠”なのかもしれません。

 厄介なことにコロナ禍を経た今、ヒトではPCR検査や抗原検査などが定着。すべての治療に厳密な“根拠”が必要とされています。それは悪いことではありませんが、こと意思疎通が難しいペットの診断と治療において“暴利”をむさぼることにつながるとしたら、決してよくはないでしょう。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 5

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  1. 6

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ

  2. 7

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  3. 8

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  4. 9

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  5. 10

    芳根京子も2クール連続主演だが…「波うららかに、めおと日和」高橋努も“岡部ママ”でビッグウエーブ到来!