著者のコラム一覧
村山治ジャーナリスト

1950年、徳島県生まれ。1973年に早稲田大学政治経済学部を卒業し毎日新聞社入社。1989年の新聞協会賞を受賞した連載企画「政治家とカネ」取材班。1991年に朝日新聞社入社。東京社会部記者として金丸事件、ゼネコン汚職事件、大蔵省接待汚職事件などの大型経済事件報道に携わる。2017年からフリー。著書に『特捜検察vs.金融権力』(朝日新聞社)、『検察 破綻した捜査モデル』(新潮新書)、『安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニクル』(文藝春秋)『工藤會事件』(新潮社)など。最新刊は『自民党と裏金 捜査秘話』(日刊現代/講談社)

【東京佐川急便事件】異聞(107)「現金交付一覧表」の大半は渡辺の供述メモだけ

公開日: 更新日:
渡辺広康氏(左)と小針歴二氏(C)共同通信社

 東京地検特捜部は「渡辺広康の政治家への現金交付状況一覧表」(1992年5月27日)について、一覧表記載の政治家に渡辺側から記載額のカネが動いた蓋然性は高い、と判断していた。

 しかし、いずれの政治家も、カネの受領時点で大臣など公職についておらず、ただちに贈収賄を疑わせるケ…

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