金額ベースで過去最高に!「上場廃止」企業が増加するウラ側

公開日: 更新日:

 また物言う株主(アクティビスト)に狙われ、悩ましい要求に頭を痛めるリスクも増している。

 そうした目先の株価対策や、株主への利益配分に疲れてしまっている企業が少なくない。市場から退場しても構わないから、中長期視点で構造改革に取り組みたいと考える経営者がいてもおかしくないのだ。

 上場廃止企業が増える--これは市場の活況に水をさす動きに見えるが、実態はむしろ逆だ。市場から退出する企業が増えていることは、株式市場の新陳代謝が促進されるという利点がある。

 そもそも日本の上場企業は多すぎる。東証3市場の時価総額はNY証券取引所の4分の1程度だが、日本の上場企業は約3900社もあり、NY証券取引所の約2300社より7割も多いのだ。

 上場企業のスリム化や強靱化は、海外投資家へのアピールとなり、日本の株式市場が4万円をめざすうえでの必要条件。東証による市場の“新陳代謝”作戦は、今年もさらに加速するとみていいだろう。 (丸)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    不二家、コージーコーナーも苦戦…街からケーキ屋が減っているワケ

  2. 2

    2025年は「日経平均3000円」と予測…森永卓郎氏に日本経済と株価の行方を聞いた

  3. 3

    急増する大手黒字企業リストラのシビアな背景…2024年「早期・希望退職」1万人超え、前年比3倍に

  4. 4

    「ホープ軒」は千駄ヶ谷で開店50年…牛久保英昭社長に聞く「私の根底にあるのは『お客さんはタクシー運転手』」

  5. 5

    東京女子医大元理事長・岩本絹子容疑者の“守銭奴”ぶり…自宅に現金1.5億円、金塊2キロ、ブランド品の山

  1. 6

    北陸新幹線の大阪延伸は大混乱の極み…京都の仏教会も「千年の愚行」と一喝

  2. 7

    兵庫県知事選で公選法違反疑惑…雲隠れのPR会社女性社長は今何を?斎藤元彦氏まさかの再選から2カ月

  3. 8

    NYダウのバブル崩壊が迫っているのか? アメリカ長期金利が急上昇の不気味

  4. 9

    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる

  5. 10

    「東京女子医大のプーチン」資金還流の手口とカネへの異様な執着心…元理事長宅に4億円の現金と金塊を保管

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭