JAL初のCA出身女性社長就任・鳥取三津子氏の評判と「安全重視」アピールに絶妙のタイミング
会見では、JAS出身であることの舵取りの難しさについて質問が出たが、鳥取氏は「統合から20年経ち、そういった心配はない」と言い切った。
社内では周囲を引っ張り、後輩に慕われる“あねご肌”だという。
「うちには以前、CA出身の副会長がいましたし、鳥取さんは今、専務ですから、次の社長候補のひとりだと見ていました。鳥取さんは長く安全管理に従事してきた。見た目はおとなしそうな雰囲気ですが、考え方や芯はしっかりしています」(JAL幹部社員)
現在の赤坂社長は整備士出身。植木会長は元パイロットだ。その前の社長も整備士出身。JALは10年に経営破綻するまで、事務系の経営企画畑出身でなければ社長になれない、みたいな会社だったが、経営再建後は現場出身の社長が続いている。
JALの国際線チーフパーサーとして30年乗務していた航空評論家の秀島一生氏はこう言う。
「パイロット出身、整備士出身ときて、CA出身者もいずれ社長になるだろうと思っていました。17日の発表は、羽田空港での事故後、『安全重視』をアピールするのに絶妙のタイミング。社長交代は4月ですから、事故を受け発表を早めたのでしょう。初の女性、初のCA出身社長誕生にはおめでとうと言いたいですが、羽田の事故でJAL機の乗員乗客が全員無事だったのは幸運もあった。安全運航のためにはまだまだ直すべきところもある。『女性CA社長は、なるほど違うね』というところを、見せて欲しい」
当分、注目を集めそうだ。