世耕弘成氏「裏金」報告書“疑惑のポロシャツ代”を追う 怪しい支出は高級クッキーだけじゃない

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 参院政治倫理審査会への出席を控え、安倍派「5人衆」の1人、世耕弘成前参院幹事長の足元が新旧秘書の低俗コラボで揺れている。世間を騒がす和歌山市内のハレンチ懇親会にセクシーダンサーを招いたのは元秘書の県議、口渡しでチップを渡したのは現役の地元秘書だった。「秘書が秘書なら政治家も」で、裏金事件を受けて訂正した政治資金収支報告書から怪しい支出がワンサと見つかった。

  ◇  ◇  ◇

 世耕氏は2018年からの5年間で総額1542万円を裏金化。1月の会見で「支出は全て政治活動費」と強調し、不正かつ私的な流用を否定した。その説明に準ずるように、世耕氏の資金管理団体「紀成会」は公開中の22年までの3年分の収支報告書を先月末に訂正。これまで不記載にしてきた支出は総額1457万9714円に上り、全て「政治活動費」に関する項目である。

 具体的な支出先の追記は計63件で、半分近い計32件は交際費の「贈答品代」だ。総額349万4074円のうち、購入先は「三越伊勢丹」(東京・新宿区)が計258万8000円(7件)と7割以上を占め、1件あたりの額も8万8000~90万円とバカ高い。100円単位以下の端数がないのも謎だ。

 購入先として都内の老舗洋菓子店も頻出する。購入は顧客登録と予約が必須で、看板商品のクッキー缶は「予約1年待ち」「一見さんお断りの高級品」などとSNSで紹介される店だ。紀成会は21年に2万1000円ずつ6回、22年は同額を欠かさず月1回の頻度で支出し、購入総額は25万2000円に上る。

 この高級クッキー缶を巡り、「しんぶん赤旗」が新たな疑惑をすっぱ抜いた。昨年11月、20~22年に計236万円を世耕氏に献金した有力支援者が自身のブログに、クッキー缶を〈世耕さんからもらった〉と赤裸々につづっていた。裏金から支出した時期とは異なるが、支援者は世耕氏の選挙区・和歌山在住だ。公選法は選挙区内の有権者に一切の金品贈与を禁じており、世耕氏に公選法違反の疑いが浮上したのだ。

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