「COO代行」って何だ? ユニークな新職業で年商1億円以上稼ぐ人に聞いた
IQとEQのバランスが取れている人が向いている
では、誰でもCOO代行になれるのだろうか。
「特別な資格や経歴は問われません。私自身、地方の国立大学出身で、若い頃は営業成績が芳しくなかった。そこから這い上がってきたので、どんな人でもCOO代行で活躍できると信じています。ただ適性としては、複数の専門分野の知識を持ち、論理的思考力と人心掌握力を兼ね備えていることが重要です。IQとEQのバランスが取れている人が向いていますね」
信國さんがCOO代行として成果を上げるために大切にしていることを聞いた。
「一つは全社最適の視点を持つこと。部分最適に陥らず、社長の立場に立って判断することです。その上で、社長の思いを社員に伝え、同じ目標に向かって組織を引っ張る。リーダーとしての振る舞いを心掛けています」
COO代行という新しい働き方は、現代のビジネスパーソンに新たな選択肢を提示しているといえる。
昨今はスペシャリストばかりがもてはやされているが、宴会部長と呼ばれるような社内調整が得意なゼネラリストも、成功のキャリアパスを描けるからだ。
そもそもなぜ信國さんはCOO代行という仕事を立ち上げたのか。背景には幼少期の家庭環境といじめ体験があった。 =後編につづく
(取材・文=いからしひろき)
▽信國大輔(のぶくに・だいすけ) 1977年、福岡県生まれ。佐賀大学卒業後、福岡のシステム会社に就職。その後上京し株式会社ライブドアに転職。独立後、株式会社びりかんを設立し、COO代行サービスを開始。100社以上の経営支援実績を持ち、その中で3社の上場に貢献。著書に「COO代行 最強のビジネス戦闘力を持つ職業」(ザメディアジョン)がある。