陸運再編の焦点は「最大手のNXHDとヤマトHDがどう動くか」に移った
AZ丸和がこうした劣勢をはね返すには、とりあえずは17日までとしているTOB期間を延長したうえで、買い付け価格を最低でもSGHD並みにサヤ寄せさせていくしかない。ただAZ丸和の手元資金は458億円、純資産は575億円に過ぎず、その場合に抱え込む財務リスクは「あまりにも大きい」(証券筋)。
単独買収を諦め、イヌ・サル・キジを誘っての共同買収に切り替える手もなくはないが、それにはまず「きび団子」を用意できるかが問題だ。“飛脚退治”を成し遂げた後の「内輪もめ」勃発も何やら想像に難くない。
ドライバーの残業時間の上限規制を強化する「2024年問題」による人手不足や輸送能力低下を受けて再編相次ぐ陸運業界。C&Fの行く末がほぼ定まったことで、今後の焦点は「最大手のNXHD(旧日本通運)やヤマトHDがどう動くかに移った」というのが、市場関係者らの見立てだ。