著者のコラム一覧
真保紀一郎経済ジャーナリスト

TOPPANホールディングス(下)紙印刷は減っても3期連続増収 エレクトロニクスが牽引役に

公開日: 更新日:

 TOPPANホールディングスの本社は長らく東京・千代田区の秋葉原駅近くにあった。しかし2021年4月、文京区のトッパン小石川ビルに本社機能を移した。飯田橋から江戸川橋に向かっていくと右側に見える近代的なビルが新本社だ。

 この本社ビル内にあるのが「印刷博物館」。ここには奈良時代印刷された「百万塔陀羅尼」という、現存する世界最古の印刷物が収められている。それ以外にも歴史的印刷物があり、ここに来れば印刷の歴史を目の当たりにすることができる。

 このように日本の印刷業を牽引してきた凸版印刷から、「印刷」を外してTOPPANホールディングスに生まれ変わったのは昨年10月のこと。これは、印刷の枠にとらわれず事業領域を大きく広げていくとの会社としての意思を示している。

 前回(6月19日付)、記したように、TOPPANの売り上げの中で、出版物の印刷はむしろ少数派。チラシなどを含めても紙印刷は全体の3割に過ぎない。人々の活字離れ、そしてメディアのデジタル化が進み、印刷需要は減る一方。しかしTOPPANの売り上げは、前3月期まで3期連続で伸びている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された