大型優良銘柄が爆上がり! 今後の株式市場「稼ぐチャンス」は“富裕層相場”便乗にあり
兜町だけが盛り上がっている──。史上最高値の更新が続いた株式市場だが、どうも盛り上がりに欠ける。今年2月にバブル期の最高値を塗り替えたときは兜町だけでなく一般の投資家も大いに騒いだ。ところが、先週は日経平均が4万2000円の大台を突破したというのに冷めたムードのまま。でも実はそんな今こそ投資の大チャンス。そのワケは……。
「株価は上がっても、給料は上がらないし、物価は上昇を続けています。株高の恩恵を全く感じません。景気が良くなっている実感はまるでしない。株価上昇は庶民生活と関係ないと思います」(50代サラリーマン)
こんな声をよく聞く。確かにその通りかもしれない。実質賃金は直近統計の5月まで26カ月連続でマイナスを記録。7月はワインや菓子類など400品目以上が値上げだ(帝国データバンク調べ)。3年連続で1万品目以上が価格アップになるという。
「2月から3月にかけての株価上昇は、年明けから始まった新NISA(少額投資非課税制度)の後押しもあって、日経平均は初めて4万円を突破。市場に熱気がありました。でも現在はどうでしょう。一部の銘柄だけが値を上げている印象は拭えません」(市場関係者)
■経団連会長は株高に警鐘
経団連の十倉雅和会長は先週11日、大阪で開いた会見で日経平均の史上最高値更新にふれ、「企業業績は為替に助けられた面がある。もろ手を挙げて喜べない」と話した。
十倉会長の不安は的中し、翌12日にドル円相場が急激に円高に振れると、輸出企業の業績悪化が連想され、日経平均は一時1000円超の下落。株高のモロさを露呈した。
「このまま下落傾向が続くかといえば、答えはノーでしょう。日経平均は4万4000~4万5000円を目指すと思っています」(IMSアセットマネジメント代表の清水秀和氏)
この水準は4月に付けた安値3万7000円から2割ほどアップしたあたり。いまの相場はそこを目指しているのだという。
「日本市場を動かしているのは中国マネーです。中国から逃げ出した資金が日本に向かい、不動産などに投資された。ただ、不動産は高止まりです。次に向かうのは株式市場。安値から2割上昇を狙った投資が続くでしょう。秋口には到達するとみています」(清水秀和氏)