和歌山県有田市はなぜ「蚊取り線香」発祥の地になった? ライオンケミカルに聞いた
「当時は1メートルもあるような半ねり状の線香を手作業で2本ぐるぐる巻いて作っていました。この手間暇かかる作業を世界で初めて自動化にこぎつけたのが上山彦松です。試作や改良を繰り返し、完成までに40年を費やし、ついに昭和18(1943)年、蚊取り線香自動製造機は誕生しました」(前出の担当者)
同社は自動製造機の特許を公開。そのため他社の渦巻きも時計回り(右巻き)となっているが、金鳥の大日本除虫菊は他社との区別から反時計回り(左巻き)にしている。ちなみに、昭和18年に誕生した自動製造機は、今も元気に稼働しているという。