著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

名門・三井住友建設が赤字転落を発表…経営混乱で広がるメインバンクとの距離感

公開日: 更新日:

 名門ゼネコンのひとつ、三井住友建設が苦境に喘いでいる。三井住友建設は12日、2025年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終利益が80億円の赤字になる見通しだと発表した。

 現在施工中の国内大型建築工事の遅れで131億円の追加損失を計上したことが主因で、24年3月期に40億円の黒字に転じたのもつかの間、再び赤字に転落する格好だ。また、アクティビスト(物言う株主)として知られる旧村上ファンド系の南青山不動産が、共同保有者と合わせて三井住友建設株の保有比率を18.27%まで引き上げたことが15日提出の大量保有報告書で明らかになった。まさに風雲急を告げる事態だ。

 赤字転落の元凶となる大型工事の物件名について三井住友建設は明示していないものの、「東京・麻布台ヒルズのタワーマンション(地上64階・高さ260メートル)とみられています。今回の追加損失を含め、累計で757億円の損失が発生している」(大手信用情報機関)という。業績予想修正では、25年8月の竣工を想定しており、今回の見直しで「完成までのコストはおおむね確定した」と会社は説明しているが……。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース