中国製AI「ディープシーク」は興味本位で使うとヤバイ? 政府も識者も“個人情報の扱い”に懸念
ITジャーナリストの井上トシユキ氏がディープシークを利用するリスクについて説明する。
「収集した情報は中国の安全なサーバーに保存するとディープシークは定めていますが、“法執行機関や公的機関またはその他の第三者とも共有することがある”と併記するなど、収集した個人、企業などの情報がどのように扱われるのかが不明瞭です。ややもすれば、収集した情報を中国政府に利用される懸念もあります」
さらに、ディープシークは開発段階での「データやチップを巡っての問題点も指摘されている」と井上氏が続ける。
「ディープシークには開発段階でオープンAI社のデータを不正取得し、自社のAIを訓練した疑惑やシステムを動かすのに必要なチップの不正取得についても疑念を持たれています。将来的には、それらが知的財産権を巡る紛争となり、突然、利用できなくなることも考えられます。話題になっているからといって、安易に利用するのは控えた方がいいかもしれません」
欧州各国はすでにディープシークに対して個人情報の取り扱いなどの情報提供を求めている。