著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

瀬島龍三はインタビューで「そんなこと言った記憶はない」

公開日: 更新日:
東京裁判でソ連側証人として証言する瀬島龍三(1946年10月18日)/(C)共同通信社

 台湾沖航空戦はなぜ正確に陸軍に伝わらなかったのか、その点を前回の続きとして検証したい。

 当時作戦参謀の瀬島龍三は堀の電報を無視する形になったのだが、そこにはどのような判断があったのだろうか。私はこの問題に興味を持った。確かに太平洋戦争の3年8カ月の間、緒戦は戦果をあげて…

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