天皇の前に歩み出て真意かどうかを確認した東條英機の悪あがき
「東條英機ではこの難局を乗り切れない」という声は、軍内にも天皇周辺にも広がっていった。サイパン陥落によって本土への攻撃が日常化する事態が、国内の要人たちに恐怖感を与えたのだ。東條の独裁体制に抗するのも怖かったであろうが、それよりも日本が荒廃地になることの方がはるかに不安であった。…
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