「懐かしいなあ」と言いながら、殺意で首を締めた元兵士が抱える隊内暴力の闇

戦場に出てみて、自分たちはつまりは「死」の世界にいるのだと兵士たちは気がつくのである。戦記文学はそのような過酷な状況での人間の運命を描いている。
五味川純平の「人間の条件」(昭和31年)は、そうしたテーマを描き切った歴史的名作である。私は高校生の時に、この作品を読んで軍…
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