旧安倍派の裏金作り再開を求めた幹部は絞られた! 会計責任者聴取で再認識する自民党の“トクリュウ”体質
■旧安倍派幹部の政倫審の発言は「食い違い」ではなく、意図的に虚偽発言の疑い
しかし、参考人聴取で松本氏は「(8月の協議は再開の)方向性を決めた会議だったと認識していた」と言い、一部幹部の「結論は出なかった」との見方を否定。「幹部で望んでいた人がいるので返しましょうとなった。塩谷氏はやむなしと言っていたと法廷でも申し上げた」などと語ったという。
そして、再開を指示した幹部について、「本来ならご自身が話すべきだ。名前は差し控える」としつつも、「現職の議員ではない」と説明。
自らが有罪判決を受けた一方、幹部らの刑事責任が問われていないことについては、「仕方がないという気持ちはあるが、複雑な気持ちである」と答えたという松本氏。聴取の発言が事実であれば、旧安倍派4幹部の政倫審での説明は「食い違い」や記憶が曖昧という類ではなく、意図的に虚偽の発言をしていた疑いが強くなるだろう。
それにしても、派閥の会計責任者1人を40分間聴取しただけでキックバック再開の経緯がある程度把握できた状況を鑑みれば、23年末に裏金事件が発覚してからの自民党はこれまで党として一体何を調査してきたのだろうか。真相解明に全くヤル気なしだった姿勢がよく分かるではないか。