楽天・松井裕樹 プロデビューは「リリーフ」になる!?
前例があるだけに、ありえない話じゃない。
24日のドラフトで楽天に1位指名された松井裕樹(17=桐光学園高)。22奪三振で昨夏の甲子園を沸かせた左腕のプロデビューが、「リリーフ」になりそうだという。
星野監督はドラフト前の編成会議で、「複数球団と競合になっても構わん!」と指令を出したほど松井にベタ惚れ。「投げっぷりがいいね。どんどん攻めるところもいい。直すところもないよ」と、気迫を前面に押し出す投球を評価していた。
しかし、先発ではそんな「投げっぷり」が損なわれかねない。松井の投球スタイルである全球全力投球では、1年を通じてシーズンを戦うことはまず不可能。状況によって力を抜いたり、変化球主体に組み立てを考えたりという技術も必要だ。松井も24日の会見では、「(楽天の)田中さんは力の入れ場所をわかっていて凄い。ギアチェンジを学びたい? はい!」と話していた。
これまで無縁だった投球術をすぐに習得するのは容易ではない。技術を意識するあまり、小さくまとまってしまう恐れもある。むしろ、全力投球をしなければいけないリリーフの方が松井の持ち味を生かせる、と星野監督が考えてもおかしくはない。