とっくに話は決まっている? ロッテ・渡辺俊をレッドソックスが物色
「自信があるかといえば、『はい、あります』と言う自信はない。でも、やれるんじゃないかという思いはあります」
4日、ロッテの渡辺俊介(37)がメジャー挑戦を表明した。今年9月、球団幹部と来季の去就について話し合いを持った際、自身がチームの構想外にいることを知った渡辺は、球団に他球団への移籍を志願。フロントがトレード先を探すことで、一度は話がついたはずだった。それが、突然のメジャー挑戦。13年間で通算87勝82敗、今季は一軍登板6試合で0勝4敗、防御率4.62に終わったベテランの決断には、チーム内にも「無謀でしょ」という声が多い。
が、バクチに打って出たというわけではなさそうだ。実は、先日のワールドシリーズを制覇したレッドソックスが、今季中の早い段階から水面下で渡辺を調査。メジャーでも珍しいアンダースローに加え、多彩な変化球で緩急をつけられる渡辺は米球界でこそ力を発揮できると判断し、獲得への準備を進めていたというのだ。
「レッドソックスは12年にボビー(・バレンタイン、元ロッテ監督)が指揮を執っていたこともあり、ロッテ選手のことは他球団より詳細な情報を持っています。今季、上原と田沢という日本人投手が活躍したこともあり、球団内では日本人投手の評価が高い。年齢が懸念材料ではあるが、全30球団と多く、同一チームとの対戦が日本ほど多くないメジャーでは、彼の変則フォームは少なくとも1年間は大きな武器になると判断している。マイナー契約で入団してメジャーを目指すことになりそうです」(メジャー関係者)
本人はこの日、「交渉は(代理人の)団野村さんに一任している。できれば、04年に日米野球で特大ホームランを打たれたオルティス選手にリベンジしたい」と話した。オルティスとは、敵ではなく仲間になる可能性が高い。