巨人は大盤振る舞い 菅野の「査定」は何がプラス材料だったのか
「観客動員力も投手ではチームのトップという評価」とは球団関係者。今季の巨人の東京ドームでの主催試合の1試合平均入場者数は4万4565人。菅野が本拠地で先発した11試合の観客動員は平均4万5173人とこれを上回る。この数字は、内海の4万5302人に肉薄するもので、その集客力が給料の上積みになった。
■血縁と贔屓と浪人
この1年、原監督は菅野にあえて厳しく接してきた。CSで完封勝利を挙げたにもかかわらず、「最後、にやついて投げているところがね。勝負師として鬼になって投げないといけない」とわざわざ苦言。菅野によると、KOされた試合中、みんなの前で「情けねえな!」と原監督に罵倒されたこともあったという。が、これは“身内”だからともっぱらだ。
入団前から、伯父と甥という関係が注目されてきた。ちょうど1年前、原監督は「年が明けたら(菅野)智之との血縁関係に関する質問は一切禁止」と打ち出した。それほどナーバスになっていたということ。とはいえ、チーム内ではこんな笑い話がある。某選手が言う。
「ローテでフル回転した菅野は今年、何度か監督賞をもらったんです。その額が他の選手より多いという話。『おい、何か封筒が分厚くない?』って先輩たちによくイジられてました。まあ、監督との血縁関係を皮肉った冗談なんですけどね」