巨人は大盤振る舞い 菅野の「査定」は何がプラス材料だったのか
「最大にして最高の評価をしてもらい、満足しています」
巨人の菅野智之(24)は喜びをかみしめながらこう言った。9日に契約更改交渉に臨み、5500万円増の7000万円でサイン。「想像より多かった? 初めてだし、変な先入観を持たずに臨んだので特に驚きはなかった」とは言うものの、表情は終始笑顔だった。
■上原や松坂に並ぶインパクトがあったか
27試合で13勝6敗。巨人の新人では20勝4敗で沢村賞などのタイトルを総なめにした上原(現レッドソックス)の6600万円を上回る最高額となった。「新人王の則本(楽天)の6000万円くらいかと思ったけど、あっさり上原も超えちゃったよ」と報道陣からは驚きの声が上がった。7000万円といえば、上原と同じ年に16勝5敗でパ・リーグの最多勝を獲得した「怪物」松坂(メッツからFA)に並ぶもの。上原、松坂のルーキーイヤーほどのインパクトが菅野にあったかといえば、確かに疑問符は付く。
その菅野を抑えてセの新人王に輝いたヤクルトの小川泰弘(23)は、10日に控えている契約更改交渉で、今季の年俸1200万円から4倍となる4800万円前後になるとみられている。16勝で最多勝と最高勝率(.800)のタイトルを獲得。入団2年目では球団史上最高額だが、菅野とは2200万円もの差がついては、来年の小川のモチベーションにも関わってくる。「新人に7000万円はあげ過ぎ。巨人と比較されても困る」とヤクルト関係者が頭を抱えるのは当然で、他球団から見ればやはり、7000万円はベラボーな金額かもしれない。