中畑とは大違い…中日・谷繁監督だからできる「巨人包囲網」
「どこに勝っても1勝は1勝という考え方があるけれど、ボクはそう思わない。巨人を叩かなければ、先は見えてこない」
中日の谷繁元信(43)が兼任監督に就任後、親しい球界OBに語ったセリフがこれである。巨人戦を中心とした先発ローテーションを組むことも視野に入れ、リードを許した展開でも勝ちパターンのリリーフ陣を積極的に投入。選手起用、采配を含め、打倒巨人を最優先とした戦い方をしていくというのだ。
昨年、DeNAの中畑監督も同じようなことを言っていた。「5球団が包囲網を敷かないと、巨人に早々と走られてしまう」との呼びかけに、4球団の指揮官が呼応。巨人の独走阻止! と声を揃えたものの、フタを開けてみれば、これがまったくのウソだった。
言い出しっぺの中畑DeNAが5勝18敗と13もの貯金を巨人に献上。一昨年にエースの前田健を巨人戦に1度しか先発させなかった広島は、昨年も巨人戦に血道を上げることなく、8勝14敗と負け越した。結局、ハナからCS進出狙いに走った阪神以外の4球団は、独走する巨人に見て見ぬふりを決め込み、星の潰し合い。結果的に巨人を利して、2位に12.5ゲーム差をつける独走Vをアシストした。