モーグル伊藤みきの棄権にアルペン選手からブーイング!?
「滑れないのはわかっているのに、出場するなんておかしい」――。
アルペンの選手たちが女子モーグル代表の伊藤みき(26)に恨み節である。
昨季の世界ランク6位でメダル取りも期待された伊藤は、昨年12月のW杯フィンランド大会での練習中に転倒して前十字靭帯を損傷。医師からは手術を勧められながら、本人は拒否して強行出場した。
満足に調整もできないまま現地入りした結果、6日の予選1回目の公式練習中に転倒。同じ箇所を痛めて救急車で搬送され、結局、一度もレースで滑らずに棄権した。
故障で滑れない選手の出場を許可した全日本スキー連盟(SAJ)に、アルペンの選手たちは怒り心頭だという。SAJはメダルなしに終わった06年トリノ、10年バンクーバー大会の反省を生かして「少数精鋭主義」を掲げ、最低でも入賞の可能性のある選手しか派遣しなかった。
モーグル同様、男女のアルペンも出場4枠がありながら、SAJは独自の基準を設けて代表に選出したのは湯浅直樹(30)、佐々木明(32)の2人のみ。女子は世界とのレベル差がありすぎるため、派遣を見送った。